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地域で違う?薬剤師の求人状況 ~沖縄~

独特の地理的要因と文化を持つ沖縄県

日本の都道府県の中で、最南端の地域であり、独特の文化を形成してきたのが沖縄県です。
日本最西端の県庁所在地でもあるのが、那覇市です。
温暖な気候や独特の風土にあこがれ、移住する人も多くいますし、年間通じて多くの観光客が訪れます。

地理的条件を見ると、最大の本島をはじめとして、有名な石垣島や西表島を含め、大小160もの島々が存在します。
他の件では見られない、諸島の地理的条件です。

もともと長寿の地域ですが、この背景を活かし、健康増進計画を進めている県でもあります。
その反面で、在留米軍の影響の強い地域で、若者たちの中には薬物に興味を覚えたりする傾向も強く出てしまっているのです。
そこで、学校単位で薬物乱用防止教室を開いたりすることで、若年層からの啓もう活動を盛んにおこなっています。

圧倒的に少ない薬剤師と24時間営業の薬局の問題

薬剤師の数を見てみると、人口に対して薬剤師の数が圧倒的に少ない県です。
大半は薬局に勤務しており、病院や診療所は全体の25%程度しかおりません。
残りの比率からもわかる通り、薬局や病院以外で働いている人はわずかであり、全体的な薬剤師不足になっていることがわかるでしょう。

人口10万人当たりの薬局従事者の数を見ると、全国でも圧倒的に少なく、最下位前後の数値なのです。
つまり、薬局にもほとんど薬剤師が存在せず、薬剤師一人当たりにかかる比重が驚くほど重いといえます。

こうした問題を引き起こしている背景に、薬局が24時間営業が多いということもあるでしょう。
薬局が少なく対応できないということをカバーする部分でもありますが、それだけニーズが多く、少ない薬局で対応せざるを得ない部分ともいえます。
当然、薬剤師としても残業や交代制となり、本土とは違った働き方が求められるといえるでしょう。

薬剤師不足が深刻な問題になっている以上、未経験者OKの求人も多数存在します。
調剤未経験でも求人は数多くあり、仕事を見つけるということでは、全国屈指の地域になったといえるでしょう。

ただし、年収相場は需要と供給に沿っているわけではなく、年収相場が高いのは那覇市周辺です。
ほかの地域では、少し離れた名護市や沖縄市は相場が上がりますが、他の島々では下がることも多いといえます。
生活圏ということでも多くの問題を抱えるため、年収相場が上がったとしても、生活が難しいという問題も大きな影響を与えているでしょう。

沖縄県ということで、他の地域から転職を考える人も多くいます。
他県にはない生活環境が待っていますが、実際に生活することも考え検討しなければいけない県であるともいえるでしょう。