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大学で「一日薬剤師体験」を実施(埼玉)

深刻な薬剤師不足を受けて

日本全国を見ても、薬剤師不足は深刻な問題となってきています。
各行政単位でさまざまな対策をおこなってきており、成果もあげつつありますが、根本的な解決を模索しなければいけない段階にも来ているといえるでしょう。
こうした状況の中で、一体薬剤師とはどんな仕事をするのか、1日体験できるような教室ができてきました。

薬剤師という仕事は、一般的に見ても医師と同列に置かれながら、立場は下に見られがちです。
実際には、職務内容は医療ということ以外では全く異なり、領域も別であるということが認識されていません。
さらに、どんな仕事をするのかといわれれば、調剤しか思い浮かべてもらえないのです。

これから先、薬剤師となってもらいたい高校生を対象に、薬剤師とは本当にどんな仕事をするのか、その職責はいったいどんなことなのかを体験してもらうことは大きな意味があります。
取り組みを通じて、少しでも薬剤師に興味を持ち、薬剤師を目指す学生を増やしていくことができれば、将来的な薬剤師不足に歯止めをかけることができるのです。

セルフメディケーションに対する理解のためにも

薬剤師不足という社会的問題のほかにも、セルフメディケーションということもあげられます。
さまざまな形で薬を手に入れやすくなった昨今、自分の健康は自分自身できちんと守るセルフメディケーションという考え方が進んできました。

自分の健康を守るためには、それだけ薬の知識をつけていかなければいけません。
ですが、現実的にそこまでの知識を持っている人は少なく、調べる手段はあっても、最初の手がかりを持たないため、調べられないということが起きています。
こうした薬の知識という問題に対しても、1日体験することができるのは、大きな意味を持つことでしょう。

応募はできるだけ早めに

体験教室ということで、実際に薬学部を利用し、調剤薬局で調剤体験ができるようになっています。
それだけではなく、仕事の内容やお薬の手帳といって、薬剤師にとって欠かすことができないこと、必要性という部分を講義で知ることができるのです。

実験として、薬の溶け方などを自分の目で見ることができたりしますし、正しい保管方法法を学習することもできます。
日常見かけるような植物の薬効や漢方ということも学習することができるのです。
こうした講義を受けることができれば、薬剤師を目指したいという学生が増えなくても、薬に対する正しい知識を身につけ、薬剤師という存在を正しく認識できるようになるでしょう。

参加費などは、実際にほとんどかからず、昼食まで支給されることがあります。
そこまで多くの募集ができる内容ではなく、夏休みなど休みの期間をターゲットにすることがあるため、情報を見たら早めに申し込んでみるといいでしょう。
対象に条件があったりすることも多いので、要件をよく読むことも必要です。”