薬剤師と医師の資格
薬剤師の資格を取るということは、大変長い時間がかかると感じています。
その間医師免許の取得もできないのかと思っています。
医療に携わるものとして薬剤師の免許も医師の免許も持っていれば頼もしいのではないかと思うのです。
この両面を生かすことは仕事上でプラスになれたらうれしいです。
2つの資格にかかる時間
まず、単純に2つの資格を取得できるかといえば、取得をすることができないことはありません。
ただし、受験資格を考えると、薬剤師だけでも現在は6年制となったことから、6年以上の時間を掛けなければいけません。
医師免許を取得するとなれば、医学部を卒業することになるでしょう。
こちらも6年制です。
医師国家試験を受け、合格するまでで、やはり6年以上かかるのです。
医師の場合、さらに研修医として、2年間臨床研修を受けなければいけません。
これだけで14年間という、膨大な時間が流れていくことになるのです。
現実的な問題として、いかに難しいことなのかが見えてくるでしょう。
それも、両方とも1年間に1回しか試験がありません。
これが難易度を引き上げている要因でもありますが、人間の体に関わることとすれば、当然の難易度であるといってもいいでしょう。
現実的な費用の問題
14年間、仮に頑張れるとします。
次に問題になるのが、学費でしょう。
現実的に、ない袖はどんなに振り回したところで振ることはできないからです。
できるだけ薬学部で抑えるのであれば、国公立大学6年間で350万円程度かかります。
これが私立ともなれば、青天井になってしまうでしょう。
1,000万円を超えることも多くあります。
医師免許で考えると、6年間で5,000万円かかることもあります。
これだけでも大きな負担となることは間違いありません。
奨学金でも貰うことを考えておかなければ、現実的は不可能です。
両方合わせてこれだけの学費を払うだけではなく、それを回収する期間も14年後となるでしょう。
途方もない金額が必要となることからも、現実的な選択ではないことがわかるはずです。
どちらを先に取得するかで考える
医師免許を先に取得した場合医師は調剤をすることができますし、薬に対する知識も持っていなければいけません。
薬剤師の代わりになることは、ほぼできます。
薬剤師のように、常に最新の情報を確保しなければいけないということもありませんが、それでも医師は薬のことを勉強し続ける必要もあるでしょう。
ですが、逆はありません。
薬剤師の資格を有していても、医師行為はできないでしょう。
薬のスペシャリストなのであり、医師ではないからです。
ということは、よほど薬に特化したいというのでなければ、両方の資格の代わりに医師になることができれば、カバーすることができるでしょう。
薬に特化したいのであれば、薬剤師になったほうが確実です。
つまり、両方取得するということは、時間ばかりがかかり収入もその間消滅するのですから、意味があることとは言えないでしょう。
ただし、現実にいないわけではありません。
薬剤師として活動しているときに、医師になりたいと思う人はいます。
その場合、両方の資格を有することになるのです。
こうしたケースはあまりに稀なことといえるでしょう。
現実的な部分からも、こうした選択することは、ほとんどないのです。